日付 : 不明


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PULLING TEETHはCOCOBATのオリジナル・メンバーのSUZUKI(vo,g)が97年秋に結成した。活動歴5年になるが、当初はSUZUKIのプロジェクト・バンドとしてスタートしている。SUZUKIが30歳の時だ。

SUZUKIはまず80年代後半、スラッシュ・メタル・バンドLAWSHEDでギターを弾いていた。しかしアルバムのレコーディングを待たずに脱退。そして91年4月にTAKE-SHITからの電話でリハーサルに行き、まもなくCOCOBATを結成する。COCOBATは日本のラウドシーンを切り開いたが、セカンド・アルバムまでのメイン・ソングライターはSUZUKIということを考えると、そのギター・リフの影響力の大きさは分かるだろう。なおSUZUKIはPULLING TEETHを始めるまで、ずっとギター専任だった。しかし、バンドのサウンドの基礎を築いたにもかかわらずSUZUKIはCOCOBATを脱退。まもなくGRUBBYを結成する。BRUBBYは94年2月のスタート時からインディペンデントに活動を続けてきた。97年8月にはHI-STANDARDらが企画の”エア・ジャム ’97”にも参加したが、その約2ヶ月後に活動停止。BRUBBYのボーカルが日本語でも歌いたくなったことがその理由の一つだが(今のところSUZUKIは自分のバンドで日本語の歌詞をやる考えがない)、SUZUKIの中に別プロジェクトをやりたい気持ちが出てきたのだ。それをGRUBBY後期のドラムだったヒロシ(ds)、昔GRUBBYで1回ヘルパーとして演奏したことがある泰治(b)と実践したのが、PULLING TEETHである。今回のCDはセルフ・カヴァー・アルバムとも言えるが、PULLING TEETHは積極的にリメイクするバンドだ。SUZUKI自身はGRUBBY時代から何度もやってきたことだし、とにかく新しい現在進行形の解釈で曲を披露したいのだ。3〜8は『NWOJHM』、1,2,9,13,16,17は『Difference』、10〜12は『MTJ』、14,15は『Pulling Joke』が、初めて発表されたアルバムである。また本作のタイトルの『Teeth Sells..., But Who's Pulling ?』はMEGADETHのセカンド『Peace Sells..., But Who's Buying ?』をもじったようだ。ちなみにPULLING TEETHには、「Pulling Is My Business...And Business Is Good」がMEGADETHのファーストタイトルをもじったという”前科”がある。そして2003年彼らPULLING TEETHが目指す頂点はどこか?信念を常に貫き今現在を生き続ける彼らに恐れるものは何もない!!

アルバムライナーノーツより抜粋 行川 和彦






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